公式のレガシー記事が更新されないどころか連載終了しまったので「なら俺が書いてやんよ!いやむしろ俺に隔週でやらせてくださいウィザーズ様w」という意気込みで公式に負けないクオリティを目指して書いてみた
2011年9月30日 サムネホイホイ コメント (13)アソパソの「このフォーマットを極めろ!」レガシー・アナライズ
第0回:イニストラード発売!最新レガシー環境の復習予習!
遂に本日、イニストラードが発売ですね。
http://www.wizards.com/magic/tcg/productarticle.aspx?x=mtg/tcg/innistrad/productinfo
先週のプレリリースパーティに参加し、いち早く新しいカードに触れた方も多いことでしょう。
私はそれには参加することはできませんでしたが、スポイラーリストを眺めてはスタンダードやレガシーの新しいデッキ構想を練っていました。
ちなみに今手元には、先ほど購入して剥き終えたブースターBOXが2つあります。
結果?当然、悲しみを背負いましたよ・・・
今夜は悲喜こもごも混じった声があちこちで聞けそうですね。
今回の記事では現在のメタゲームを振り返り、「イニストラード」で注目のカードがレガシーにどう影響を与えるか、そしてそれらの新しいカードを使ったデッキを提案・考察していきますので、しばらくお付き合いの程よろしくお願いします!
と、その前に・・・
●《精神的つまずき》の禁止
これに触れないわけにはいかないでしょう。
「新たなるファイレクシア」でデビューしてたったの5ヶ月、2011/10/01より《精神的つまずき》が禁止カードのリストに名を連ねました。
http://mtg-jp.com/reading/translated/002175/
高レベルの大会に於いて一部のデッキタイプが上位を独占し健全とは言えない環境になってしまったことが、禁止の主な理由だそうです。
確かにここ数ヶ月、メタゲームの中心にこのカードが居座っていたのは疑いようの無い事実ですからね。
一枚のカードがメタゲームに与える影響は見ていて楽しいものがありましたが、どうやら影響を与えすぎたようです。
まぁ禁止の是非に対する個人的な意見は置いておくとして、とにかくこのカードは本当に強いカードでした。
それ程のカードが禁止になると、当然今後の環境に多大な影響を及ぼします。
これについては各所で既に語られているかとは思いますが、まずはおさらいがてら《精神的つまずき》禁止前のメタゲームの流れを振り返ってみましょう。
●日本レガシー選手権後のメタゲーム
PT名古屋レガシーオープンでは優勝を果たした「マーフォーク」も、《石鍛冶の神秘家》の溢れ返った日本レガシー選手権では決勝ラウンドに残れませんでした。
日本レガシー選手権のTOP8デッキリスト
http://coverage.mtg-jp.com/jpnats11/decklist/001891/
このTOP8に残ったデッキを見ると、以下の通りメタゲームが進んだと読み取れます。
《石鍛冶の神秘家》の台頭。
↓
部族デッキが衰退。
↓
部族デッキに相性の悪いアーキタイプが復活。
↓
その中で《石鍛冶の神秘家》に勝てるデッキが台頭。
特に「マーフォーク」に相性の悪い「HiveMind」と「DeedStill」の二つが成果を残したのは、メタゲームが進んだ結果の産物と言えるでしょう。
「HiveMind」
日本レガシー選手権(7/18) TOP4
4 《島》
1 《Volcanic Island》
4 《古えの墳墓》
2 《裏切り者の都》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》
2 《汚染された三角州》
2 《沸騰する小湖》
-土地(19)-
3 《引き裂かれし永劫、エムラクール》
-クリーチャー(3)-
3 《厳かなモノリス》
4 《集団意識》
4 《精神的つまづき》
4 《渦まく知識》
4 《思案》
3 《直観》
4 《実物提示教育》
4 《Force of Will》
4 《タイタンの契約》
3 《否定の契約》
2 《召喚士の契約》
-呪文(39)-
3 《ヴェンディリオン三人衆》
2 《ワームとぐろエンジン》
3 《セファリッドの女帝ラワン》
4 《鋼のヘルカイト》
3 《貪欲な罠》
-サイドボード(15)-
「DeedStill」
日本レガシー選手権(7/18) 優勝
2 《島》
1 《沼》
1 《森》
4 《Underground Sea》
2 《Tropical Island》
4 《汚染された三角州》
2 《霧深い雨林》
4 《ミシュラの工廠》
4 《不毛の大地》
-土地(24)-
-クリーチャー(0)-
4 《行き詰まり》
3 《破滅的な行為》
1 《ヴィダルケンの枷》
4 《渦まく知識》
4 《精神的つまづき》
3 《呪文嵌め》
1 《対抗呪文》
1 《撤廃》
1 《無垢の血》
2 《喉首狙い》
2 《四肢切断》
4 《Force of Will》
2 《壌土からの生命》
4 《精神を刻む者、ジェイス》
-呪文(36)-
3 《セファリッドの女帝ラワン》
3 《ヴェンディリオン三人衆》
3 《思考囲い》
2 《外科的摘出》
1 《青霊破》
1 《悪魔の布告》
1 《撤廃》
1 《殴打頭蓋》
-サイドボード(15)-
これらのデッキについては「マナバーン2012」にて黒田プロが解説されていますので、気になる方は読んでみては如何でしょうか。
http://mtg-jp.com/publicity/001938/
その後8~9月にかけて、メタゲームはさらに回ります。
《石鍛冶の神秘家》デッキの研究と対策が進んだことにより、今度は《石鍛冶の神秘家》が駆逐され始めました。
すると、再度「マーフォーク」が姿を現します。
「マーフォーク」http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/usnat11/day2
2011 Legacy Championship(8/6) 優勝
13 《島》
1 《ミシュラの工廠》
4 《変わり谷》
4 《不毛の大地》
-土地(22)-
4 《呪い捕らえ》
4 《銀エラの達人》
4 《アトランティスの王》
4 《珊瑚兜の司令官》
4 《メロウの騎兵》
2 《誘惑蒔き》
-クリーチャー(22)-
4 《霊気の薬瓶》
1 《梅澤の十手》
4 《精神的つまづき》
3 《目くらまし》
4 《Force of Will》
-呪文(16)-
3 《水没》
2 《大祖始の遺産》
2 《セファリッドの女帝ラワン》
2 《魔力流出》
2 《基本に帰れ》
1 《トーモッドの墓所》
1 《真髄の針》
1 《呪文貫き》
1 《四肢切断》
-サイドボード(15)-
メインから《誘惑蒔き》と《梅澤の十手》を積み、サイドに追加の除去である《水没》や《四肢切断》を採用しているので、クリーチャー戦にめっぽう強い構成という印象ですね。
日本レガシー選手権で見た《実物提示教育》コンボやヘビーコントロールは「マーフォーク」復権の影響を受けてか姿を見なくなりました。
それと入れ替わる形で、《石鍛冶の神秘家》対策でサイドボードの墓地対策が薄くなった隙を突いた「ドレッジ」が再浮上してます。
「ドレッジ」http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=40720
SCG Legacy Open in Atlanta (9/11) 優勝
4 《セファリッドの円形競技場》
4 《宝石鉱山》
4 《真鍮の都》
1 《色あせた城塞》
-土地(13)-
4 《ナルコメーバ》
4 《イチョリッド》
4 《通りの悪霊》
4 《ゴルガリの凶漢》
4 《臭い草のインプ》
4 《ゴルガリの墓トロール》
4 《変幻影魔》
-クリーチャー(28)-
4 《黄泉からの橋》
1 《暗黒破》
4 《陰謀団式療法》
4 《入念な研究》
4 《打開》
2 《戦慄の復活》
-呪文(19)-
4 《自然の要求》
4 《古えの遺恨》
2 《天啓の光》
1 《祖神に選ばれし者》
1 《炎の血族の盲信者》
1 《絶望の天使》
1 《エメリアの盾イオナ》
1 《大修道士エリシュ・ノーン》
-サイドボード(15)-
サイドボードがアグレッシブ過ぎてとてもイイですね。
なおこの大会の準優勝は「マーフォーク」となっており、完全にメタゲームの中心に復活している点も見逃せません。
そしてそろそろメタゲームが一周するころかな?と思った矢先に今回の禁止発表と相成りました。
とはいえ「新たなるファイレクシア」の中で、コンボデッキは《ギタクシア派の調査》、《石鍛冶の神秘家》デッキは《殴打頭蓋》、全てのデッキが《四肢切断》を得ているので、以前の環境に戻った、というわけにはいかないでしょう。
「イニストラード」も追加となりこれで環境がまた一気に変わるので、どんなデッキが台頭してくるのか楽しみですね。
●「イニストラード」の注目カード
ここでは私が個人的に注目している2枚のカードと、それを利用したデッキを提案してみようかと思います。
●《炎の中の過去/Past in Flames》
「ウルザズサーガ」に存在した最狂のカード《ヨーグモスの意思》の再来と言われているカード。
さすがに再来は言い過ぎだと思いますが、それに近しい強さは持っていると思います。
現環境でも猛威を振るっているコンボデッキ「ANT」に近い動きをさせるのが最も強そうなイメージだったので、次のようなレシピに仕上げてみました。
「Metabolic in Flames」
-土地15枚-
4 《ライオンの瞳のダイアモンド》
4 《水蓮の花びら》
1 《金属モックス》
4 《暗黒の儀式》
4 《炎の儀式》
4 《強迫》
4 《思案》
4 《渦巻く知識》
2 《思考囲い》
3 《ギタクシア派の調査》
4 《冥府の教示者》
4 《燃え立つ願い》
2 《炎の中の過去》
1 《苦悶の触手》
-呪文(45)-
4 《闇の腹心》
1 《巣穴の総出》
1 《炎の中の過去》
1 《苦悶の触手》
1 《思考囲い》
1 《死の印》
1 《紅蓮地獄》
1 《見栄え損ない》
2 《蒸気の連鎖》
2 《根絶》
-サイドボード(15)-
コンセプトは簡単で、《むかつき》や《不正利得》というカードを抜いて《炎の中の過去》を採用した形です。
マナとストームを稼ぎ《炎の中の過去》をプレイ。
さらにマナとストームを稼ぎ、後は相手に合わせてゴブリントークンを並べるも良し、20点のライフを吸い尽くすも良し。
《むかつき》と違う点は《燃え立つ願い》でサーチ出来る点、そして墓地に落ちた苦悶の触手を再利用出来る点でしょうか。
残りライフを気にすることもありませんし、「むかつき死」でムカつくこともないですね。
《炎の中の過去》にフラッシュバックが付いている為、《ライオンの瞳のダイアモンド》と相性がとても良いのも見逃せない点です。
マナを安定して並べたいので、《金属モックス》を土地にして16枚でもいいかもしれません。
*なお筆者はコンボデッキは門外漢なので、コンボデッキが得意な友人と調整してみるのが良いですよ。
●《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
ティアゴ・チャンのインヴィテーショナルカードです。
「ボブ」や「ピキュラ」と同じ様に、これからは「ティアゴ」や「チャン」と呼ばれるんでしょう。
さて、このカードは私の「イシストラード」内最もイチオシカードです。
このカードは、墓地全てのインスタント、ソーサリーを「8枚目の手札」として扱えます。
相手の生物が辛ければ《剣を鍬に》を再利用、手札が芳しくなければ《渦巻く知識》を再利用、コンボデッキ相手に追加の《思考囲い》《呪文貫き》等等。
軽量の優良スペルが充実しているレガシーだからこそ、輝くカードであることはお分かりいただけるかと思います。
一般的に「墓地」を重視するデッキは、「ドレッジ」や「リアニメイト」以外にどれくらいあるでしょう?
せいぜい、《タルモゴイフ》や《聖遺の騎士》のパワー確認する時くらいではないでしょうか。
これからは青いデッキが3マナ残してターンを返してきた時、「墓地を確認していいですか?」というセリフがあちこちで聞かれることになるのは想像に難くありません。
つまり、全てのプレイヤーが「墓地」を「リソース」として再認識する必要があるのです。
2マナと低コストで、隙を作らない瞬速持ちで、サイズも2/1と悪くない。
青いデッキの「隙を作らず攻めにも守りにも生きる」という最高の条件を満たしています。
クロックパーミッション風に仕上げたサンプルレシピが以下のものです。
「UWティアゴデックウィン」
4 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》
1 《湿地の干潟》
4 《Tundra》
3 《島》
3 《平地》
3 《不毛の大地》
3 《ミシュラの工廠》
1 《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》
-土地24枚-
4 《瞬唱の魔道士》
3 《ヴェンディリオン三人衆》
-クリーチャー(7)-
4 《行き詰まり》
1 《世界のるつぼ》
4 《渦まく知識》
4 《剣を鍬に》
2 《四肢切断》
3 《呪文嵌め》
1 《対抗呪文》
4 《Force of Will》
2 《神の怒り》
3 《精神を刻む者、ジェイス》
1 《遍歴の騎士、エルズペス》
-呪文(29)-
2 《外科的摘出》
3 《呪文貫き》
2 《流刑への道》
4 《翻弄する魔道士》
2 《セファリッドの女帝ラワン》
2 《沈黙のオーラ》
-サイドボード(15)-
ドロー操作、除去、打消し、瞬速クリーチャー、再利用、そして《精神を刻む者、ジェイス》
青のやりたいことを全て詰め込んでみました。
4枚目のミシュラランドとして《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》を採用してみたあたり、本気で墓地をリソースと捉えてます。
《精神を刻む者、ジェイス》で《瞬唱の魔道士》を手札に戻して墓地の《剣を鍬に》をプレイ!なんてやると超気持ち良さそうですね。
●直近の大会
まだまだ注目されていない強いカードや、思いもしなかったデッキが出来るのが新環境。
色んな大会の結果が楽しみです。
直近のレガシープレミアイベントは、日本初のWPNトーナメント「KANSAIレガシーサーキット」が10/9にあります。
http://place.mtg.ne.jp/factseat.html
関西の強豪達がどんなデッキを持ち込んで戦うのか、今から楽しみですね。
もちろん関西以外からの方も参加できますよ!
また、GP広島のサイドイベントにて、レガシーオープントーナメントが開催されることも決定しています。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/event/grandprix/hiroshima11
直前にGPアムステルダムがあるので、その影響を受けたデッキが出てくるでしょう。
どんなデッキが勝利を掴むのか、全国のレガシー大好きな皆さん考えてみて下さい!
それでは、また次回まで!(あれば)
********
あとがき
*タイトルは色々混ぜてみた。
*デッキリスト表記は公式っぽく。
*文体や段落も公式っぽくw
コメント
掛け値なしにいい記事に仕上がってると思う!
飽くまで個人的な希望ですが、是非2回目以降も書いて頂きたいです。
瞬唱の魔道士ほしなったw
今回の記事、とても面白く読ませて頂きました。
そして是非とも、次回以降の記事も読んでみたいと感じました。
リンクさせて頂きますね。
記事の方、大変参考になりました。
ぜひ、シリーズ化していって欲しいです。
勝手ながらリンクさせて頂きました!
別にリストそのものはおかしくても大丈夫じゃないですか?
記事が分かり易いのでいい記事ですよ。
いや、でもやっぱコンボに関する考察がwwww
瞬唱はただつよ。
このデッキリスト見て瞬唱の魔道士を使ってみたくなりました。
是非2回目以降も読ませていただきたく思います。
勝手ながらリンクさせていただきました。
順番はバラバラ
>ふゆきん兄、たま兄
あんがとーう。
表現の仕方とか、文全体の流れをどう持っていけば纏まりのある記事になるかに、一番気を遣いましたわ。
公式っぽく書くなら記事に一般性を持たせる必要があるから、リスト等を用意した客観的な記事が必要ですからね。
読み返したらまだところどころ主観的な表現が残ってるから、その辺を薄める必要がありますね。
瞬唱無いんでくださいwww
>どめどめ
まぁコンボ脳じゃないんすよw
でもリストの基本は押さえてると思うんだけどねぇ。
でもANTの上位互換が作れると本気で思ってる。
どめちゃん本気で開発してみてよ。今週中にw
>がみたん、M岡
ういうい
君らももっとDN更新しようやw
>なめこさん
DNのタイトル文字数の限界です。
最初は150文字くらいあったんだけど削ってこれですw
>ふがーさん、A-KEYさん
>Tommyさん、がんでんさん
皆様初めまして。
次回があるかどうかはわかんないですけど、公式が再開されないかつ書くネタがあればやってみよかなとは思います。
願わくば公式に連さ・・・いやなんでも無いすw
携帯のでもパソコンのでも何でも結構です。
ひみつに書いたんで確認お願いします。